三之助 合言葉はもったいない!おしゃべりで発見 生活の知恵

三之助 合言葉はもったいない!おしゃべりで発見 生活の知恵

三之助「今日もご覧いただきましてありがとうございます。噺家の柳家三之助でございます。私は今日、「環境学習交流施設エコルとごし」に来ておりますが、なんかね、今日はこのボタン…これ、見えますか?これね、これからなんかね、始まった取り組みがあるって言うんで、これをご紹介するって言うんですけどね、こんなちっぽけなものから、なんか始まったりするんですかね。これね…くっつけるのかな」
宮木「このボタン、実は工場の入口に「好きなだけ持ってってください」ということで置いてあったボタンを持ってきたものなんです」
三之助「じゃあ、もう本当は捨てちゃうようなものですよね。ただね、捨てちゃうものはいいんですけど、これ一つあってもね。なんか役に立つんですか、これ」
宮木「役に立つというより、もったいないので、何か使いたいなというのを私たちのグループで話し合って面白い活動につなげたんです」
三之助「そういうあなたは、どちら様ですか?」
宮木「私は「もったいない塾」の宮木と申します」
三之助「お~、もったいない塾。これももったいないっていうことでね。いろんな活動してるわけですね。それで、ここでやってるの今日?」
宮木「そうです。よかったらご覧なりにいらっしゃいますか?」
三之助「いいんですか?
宮木「はい」
三之助「ありがとうございます。じゃあ、ちょっといろいろ教えていただきましょう。じゃあ、よろしくお願いいたします」
宮木「よろしくお願いいたします」
三之助「もう早速、皆さんお集まりで、なんかやっていますけど、今これ何やっているんですか?」
宮木「4月30日に「エコルフェス」っていうのがあるんですね。その時に、私たち最近使われなくなったこういう薄手のハンカチ」
三之助「懐かしいね。なんかありましたよ、家に。
宮木「箪笥の肥やしにしてしまうのはもったいないので、なにか普通の日常生活の中で使えないか、ということを「エコルフェス」の中で子どもたちに教える講座の練習をしております」
三之助「これはなにができあがっているんですかね」
宮木「ポシェットです」
三之助「ここのベルトの穴に結びつけて何か入れられるようになっているんだ」
宮木「そうです」
三之助「なるほどね。よくこういうの買いますよ。われわれベルトにくっつけたりするの」
宮木「買ったらもったいない」
三之助「なんかすると「もったいない」が出ますけどもね」
宮木「これは、ペットボトルを持ち歩くのに便利な、よく袋で売ってますよね」
三之助「ありますね」
宮木「袋買うのはもったいない」
三之助「皆さんは暮らしの中にいろいろある「もったいない」を見つけてきて、元と違うものを新しくつくり替えるっていうことをしてるわけですね」
宮木「そうです。おしゃべりの中から、「え!それ良いじゃない」って。突然、事業企画が始まるんです」
三之助「事業企画が。じゃあ、もういろいろ広がっていくってことですね」
宮木「そうですね」

「もったいない塾」は、宮木さんの呼びかけで、平成24年に発足しました。
最初は手芸のサークルだったそうですが、もったいないを合言葉に、年々、活動の幅を広げてきました

宮木「例えば料理だったり、それからもったいないからって再生野菜だったり、話は次から次へと広がっていく感じです」
三之助「テーマだけ「もったいない」っていうのがあって…」
宮木「テーマという感じよりは、常にもったいないは普通に出てきちゃうんです」
三之助「皆さんの話の中でね。それを広げていくと、いろんな活動があると。ちょっとそういうのも教えてほしいです。ほかにどんなことしてるんですか?」
宮木「品川区には放課後の子どもたちを集めてやる「すまいるスクール」というのがあります」
三之助「ありますね」
宮木「そこの子どもたちに私たちは教えさせていただいています」
三之助「なるほどね。子どもたちにどんな料理を教えるの?」
宮木「主にカレーが多いです」
三之助「みんな大好きカレー」
宮木「それで普通カレーつくるとき、野菜皮をむいたりするんですけど、もったいないおばちゃんたちは、皮を捨てるなんてもったいない。皮ごと食べるとどんなにおいしいかを子どもたちに教えています」
三之助「実際に、お子さんと触れ合ったりして、どうでしょう?その皆さんご自身のご感想ってありますか?」
メンバー「この歳になって小さなお子さんと触れ合えるということは、とても新鮮でうれしかったです」
メンバー「いろんなことをやらせていただきました。先生のおかげで。お料理でも手作りでも。たまにはおっきい声出して追いかけまわして…本当に楽しい時間でした」

コロナ禍でお休みしていた「すまいるスクール」は、この4月から運営を再開。
「もったいない塾」の教室も行われます。

続いては、もったいない塾の「もったいないベスト3」の発表。
ちなみにこちらのフリップは段ボールをリサイクルして作りました。

三之助「じゃあ、3位からいってみましょうか。3位は、捨てようと思った物。これって番組の始めに、このボタン。これもそうですよね。捨てようと思った物?」
宮木「なかなかね、このサイズのボタンね、つくるものが無いんです。それでここにあります、タオルで帽子つくりました。これ普通は絞るんですね。絞って縫ってしまう。そうすると、そこが乾かないんです」
三之助「あー、そうか。キュッとなってるから…」
宮木「やっぱりあんまり不潔にしたくないもので、ここを乾かしやすいように、こういう形」
三之助「四角くなっちゃうわけね。四角く元のタオルみたいにしておいて、洗濯をして、使う時にはここの上を絞るためにこのボタンが活躍する。すごいじゃないですか、このアイデア。これをなんとかしたいと思ったわけですよね」
メンバー「ええ。いっぱいあったもんですから」
三之助「いっぱい拾ってきたんでね」
メンバー「なんせ物の無い時期に育ったものですから、何でも「もったいない、もったいない」で」
宮木「これを子どもたちにつくらせたんです」
三之助「それは「すまいるスクール」ですか?」
宮木「「すまいるスクール」。ただね、自分で使うだけ
じゃ、もったいないと思いまして」
三之助「また、「もったいない」が出ましたよ」
宮木「ぜひ、子どもたちに社会貢献活動としてこの帽子を使ってほしいと思って、次の企画に進みました。それは癌の患者の抜け毛対策に、子どもたちのつくったこのタオル帽子を寄付するという活動です」
三之助「いわゆる抗がん剤の副作用で毛が抜けたりするんで、それにこの帽子が活躍する」
宮木「そうです」
三之助「なんかね、こういうことって例えばこれを開発しましょうみたいな会社の会議でこのアイデアでます?すごいじゃないですか。皆さんのこの雑談力っていうか、そっから生まれたものでしょ」
宮木「そうです」

三之助「じゃあ、次もいってみましょうかね。第2位ということで・・・自由になる時間」
宮木「私たち仕事をすごく頑張ってきて、やっとある歳から時間ができたんですね。その時間をただボーっとしてるんではもったいない」
三之助「この時間をつかってもったいない塾の活動をしているっていうことですね」

三之助「じゃあ、次いってみますか。開けてみますよ。長年の経験と知恵。なるほど。なにかありますか?」
メンバー「今日ちょっと持って来たんですけど、お豆腐入ってるケース。これで氷をつくる。お水をただ入れるだけ」
三之助「こんな氷ができちゃうんですよね」
メンバー「すぐ取れるんですよ。ここに空気が入るんですよ、溝があるので。パッとやると、すぐ取れる。だから独身の方なんか、焼酎飲むときにこれぐらいのをつくって、グラス大きめでしょ。あそこに入れたら…」
三之助「いいねえ。1個の氷でグラスがごろんといっぱいになって。それいいじゃないですか」
宮木「すごーい!」
メンバー「これは持った瞬間にパッとはがれるから、なんの力も要りません」
三之助「いいね、それ。おもしろい」
メンバー「やってみてください」

長年の経験と知恵に基づいたアイデアの数々。
こりゃ、使わないのは もったいない ですね。

三之助「あのね、さっきこれ使ったでしょ。これもう使い終わって捨てちゃおうかと思ってんですけど、やっぱりもったいないなと思うんですよ。なんか利用方法ありませんかね」
メンバー「もったいないです。ここでの「エコルフェス」で使わせていただきます」
三之助「使ってもらえる?そしたらこれちょっと再利用ということで、お渡ししましょうね。使ってください。ありがとうございます。
いかがでしたでしょうか。今日何回もったいないって言ったかな。ね、本当にそういう回になりましたが、皆さんの集まっておしゃべりすることがですね。仕事で会議室で、なんかこれ決めなきゃって感じでしゃべってるのと違って、ものすごく発想が豊かで良いなって思ったんですよね。なにか参考になることがあると思います。どうだったでしょう。さて次回のとっておきの品川、どうぞお楽しみに」

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